アムステルダム市は、ノール地区とウェスト地区を結ぶIJ川のケーブルカー建設に、長年の延期を経てようやく合意に至ったとされる。建設は2025年に開始され、2027年からケーブルカーが運行される予定。
IJ川に架かるケーブルカーは、ノール地区のNDSM埠頭と、まだ建設されていない最大7万戸の住宅が建設される予定の西港地区のヘブン=スタッド地区を結ぶ。これが運行されると、1時間あたり5,500人がIJ川を越えて輸送される見込み。ケーブルカーのゴンドラの大きさは約3.5×3.5メートルで、乗客32人、または乗客14人、自転車6人を乗せることができる。IJ川を渡る所要時間は5分強となる予定である。ゴンドラは38台同時に運行され、21秒ごとに1台が停車する計画。
現在、IJ川を渡る主な交通手段としての無料のフェリーはピーク時にはすでに満員で、2030年以降は人口増加に対応できなくなるとアムステルダム市は予想している。ケーブルカーの建設はこの問題解消が期待されている。同市はケーブルカーの利用を無料にすることを望んでいるが、それが可能かどうかは現時点では未定である。昨年の高インフレで建設費が高騰する前、プロジェクト費用は9000万ユーロと見積もられていたが、実際は費用が高騰する可能性が高いとされる。アムステルダム市は資金を用意しないため、ケーブルカーは個人投資家が資金を提供する。