オランダで人気の電動自転車・ファットバイク、盗難多発で保険が停止される。

ロイヤル・ダッチ・ツーリング・クラブ(ANWB)は今週、9月6日以降、オランダで電動自転車、Fatbike・ファットバイクの保険パッケージを提供しないと発表した。

元々、ファットバイクはその名の通り、オフロードでの使用に最適な自転車で、通常よりも太いフレームとタイヤが特徴の自転車。当初は柔らかく不安定な地形用に設計された自転車だったが、近年、オランダでは電動ファットバイクが人気になり、オランダの多くの都市や町の道路でよくに見かけるようになった。

オランダのANWBと保険会社は、あらゆる交通手段を利用する顧客をサポートし、自転車やスクーター向けのパッケージを含む各種保険を提供している。これらの保険は、e-bike、レーシングバイク、カーゴバイク、人気上昇中のファットバイクなど、高価格帯のバイクを利用するサイクリストにとって特に魅力的となっていた。

しかし最近では、ファットバイクの盗難が「極めて多い」ため、ANWBと保険会社は、ファットバイクへの保険を一時的に停止を発表した。自転車保険の低価格を維持するためである。盗難率の高さから “他に選択肢がない “とされている。

今年初めに原動機付スクーターの運転手と同乗者にヘルメットの着用が義務付けられて以来、保険に加入しているファットバイクの数は急速に増加し、およそ1万台に達したとされている。ファットバイクにはヘルメットの着用が義務付けられていないことも人気の要因の一つとみられている。

ファットバイクは人気がある一方で、欠点もある。オランダの一部の地域では盗難のリスクが非常に高く、いつ盗まれるかわからないと指摘されおり、アムステルダムでは、ファットバイクが盗まれるリスク・確率は90%と言われている。

警察の発表によると、オランダではファットバイクを含む電動自転車の盗難が急増しているという。国際的な犯罪組織が大規模に電動バイクを盗む傾向が見られ、これらのバイクの需要が増えているため、盗難が増えている構図である。この盗難急増の結果、ANWBや保険会社に請求される金銭的損害は保険料の800%に急増しているという。

またファットバイクの所有者の多くが、購入後にスロットルコントロールの取り付けやパワーアップなど、バイクを改造していることが多いとされている。ANWBによると、このような改造は破損や危険な交通状況を引き起こす可能性を高める為、改造をしない様に注意喚起をしている。こうした改造が原因で事故に巻き込まれた改造ファットバイクには、賠償責任保険が適用されない。

ファットバイクの保険の停止は9月6日から実施される。既存の顧客には、現在の保険が終了する際に通知される。ANWBや保険会社はまた、この種のバイクのための新しいタイプの保険のオプションも検討しているという。

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