ブロッカーが復活へ──30〜40店舗の再開を計画中
オランダの家庭用品チェーン「Blokker(ブロッカー)」が市場に戻ってくる。昨年末に破産したばかりだが、国内で30〜40店舗を新たに展開する計画が進んでいるという。公式発表はないが、サプライヤーや関係者の証言をもとに報じられている。
ブランド取得者は元経営陣の甥、沈黙の中で再始動が進行
ブランド名を取得したのは、かつての経営陣ヤープおよびアブ・ブロッカーの甥にあたる実業家ローランド・パルマー。破産財団からブランドを買収したのは約4ヶ月前のことである。パルマーはこれまで具体的な計画について沈黙を守っていたが、ここにきて再始動の輪郭が明らかになりつつある。
元サプライヤーと在庫業者が語る「30〜40店舗」の根拠
元サプライヤーの一人は、新生ブロッカーから協業の打診を受けた際、30〜40店舗の直営店を展開する意向を知らされたと語っている。この数字は、在庫再販業者ユーロシート(Euroseat)も確認しており、同社は旧ブロッカー店舗の在庫を複数扱っている。
ブレスケンスでは旧店舗跡に再出店
ゼーラント州のブレスケンスでは、昨年閉店した同じ場所に再びブロッカーが戻ってくる予定。ショッピングセンターのオーナーは、再開の可能性を見越して昨年12月に店舗在庫を買い戻したという。この店舗は売上・収益ともに好調だったため、再出店は合理的な判断だと見られている。
「30店舗以上はすでに確保」──複数物件で契約進行中
不動産仲介業者によると、ブロッカーがすで適切な物件を探しているとしており、すでに30以上の物件が確保されていたという。物件の内装は5月から6月にかけて整備される見込みだが、オープンの正確な日付は未定。おそらく30〜40店舗を一斉に開店したいのではないかと推測されている。
フランチャイズ店は営業継続、合計70店舗規模に拡大か
現在も約40のブロッカー店舗がオランダ国内で営業を続けており、これらはすべてフランチャイズ運営で破産の影響を受けなかった。会社側は再建にあたってこれらの事業者と協力していく方針を示している。仮に新たに30〜40の直営店が加われば、ブランド全体として約70店舗規模になる見込み。
目指すべきは100店舗規模?専門家が指摘する課題
もっとも、小売業界の専門家によれば、仕入れやマーケティング面でスケールメリットを得るには、最低でも100店舗規模のネットワークが必要とされている。
破産管財人と関係者のコメント、未だ沈黙続く
破産管財人のも、現在新生ブロッカーが出店準備を進めていることを認めている。だが、具体的な店舗数やオープン時期については語っていない。ブロッカーからの公式コメントはいまだない。破産以降、会社には広報担当もいない状態。なお、先週の報道によると、元ブロッカー幹部らと再建を進められている模様。彼らの多くは匿名を希望し、公の場での発言も控えている。