オランダのサッカーファン数千人が、ユーロ2024の準決勝試合前にドイツのドルトムント市中心部を埋め尽くした。この試合はオランダとイングランド代表の対戦で、試合開始は水曜日の21時にキックオフとなっていた。この日は試合のために約10万人のオランダサポーターがドルトムントに集結すると予想されていた。
午後遅くには、オレンジ色に身を包んだファンがスタジアムに向かって行進。オランダファンの代表チームの試合への行進は、年々人気が高まっている。スタジアム近くの広場にはオランダファンゾーンが設けられ、複数のDJやパフォーマーが群衆を楽しませ、お祭り騒ぎとなっていた。
しかし、両国のサポータ一部の衝突により一時的に混乱を引き起こした。21時に行われる準決勝の試合前に、レストランの外でイングランドのサポーターから挑発を受けたオランダのサポーターの一部が暴力的に反応。
この事件は、クレッピング通りのサウサリトスのフランチャイズレストランの外で発生しました。この通りは以前、オランダサポーターのスタジアムへの行進の出発点として使われた。数人が負傷し、複数の逮捕者が出た。ドイツ警察によると、約10万人が4キロメートルの行進に参加していたという。
目撃者の証言によると、イングランドのファンがセントジョージクロスの旗を振り、オランダのファンが通り過ぎる際に猥褻なジェスチャーを行い、オランダのサポーターが猥褻な行為で応じ、事態はエスカレートした様である。
現場のビデオには、どのように状況がエスカレートしたかは映っていないが、オレンジ色の服を着た人々がパンチを繰り出し、木製のバースツールやグラスをレストランの外の群衆に投げつけた。レストランの中にはイングランドのサポーター、オランダのサポーターもいた。更に大きなテレビを怒りでひっくり返す者もいた。
この事態を収拾する為、ドルトムント警察が介入。約10人が逮捕されたとされているが、警察は公式な数字を公表していない。この日ドルトムントがこれほど多くのサポーターに対して十分に準備できていたかどうかは不明でスタジアム付近の状況は混沌としており、多くのサポーターが試合を見る場所を探してさまよって、市内のほとんどのバーは満員となっていた。