オランダでは、個人事業主・フリーランサー向けの強制障害保険が導入される予定で、保険料は月額最大195ユーロになる見込みである。この保険は、病気や障害で最低賃金を1年間稼げなかったフリーランサーに、利益の70%を支給し、受給者が年金受給年齢に達するか再び働けるようになるまで続けられる 。
この新しい法律案は、オランダの社会問題として長年議論されてきたもので、社会保険未加入のフリーランサーが仕事ができなくなった場合、社会に財政的な負担をかけることを防ぐために提案されている。オランダの労働者や企業の団体と政府が2022年に合意した年金協定の一部として、この強制障害保険が含まれている。
保険料は所得に基づいて計算され、最大収入は最低賃金の143%(約34,234ユーロ)に設定され、その上限を超える所得には保険料が課されない。つまり、計算対象となる所得が34,234ユーロを超える場合でも、保険料は最大限228.23ユーロ/月で固定される見込み。保険料は7.5%から8%の範囲で、税控除の対象となる。
多くのフリーランサーは、この強制保険が自分たちの財務に重い負担をかけると懸念。調査によると、72%のフリーランサーがこの計画に反対しており、特に費用面での負担が大きな理由となっている 。
政府は、この保険が全ての働く市民に対して障害時の基本的な安全網を提供し、社会的なコストとリスクを削減すると主張。しかし、この保険の具体的な実施方法や条件についてはまだ不明な点が多く、議論が続いている。