2024年欧州選挙におけるオランダの有権者は移民と医療が主要な関心事。投票率は1989年以来の最高水準に達するも過半数未満。

2024年の欧州議会選挙において、オランダの有権者にとって最も重要な問題は移民と医療であった。最終出口調査によれば、GroenLinks-PvdA（緑の左翼-労働党）が欧州議会におけるオランダの最大政党となり、8議席を獲得し、次いでPVV（自由党）が7議席を獲得。

また昨年の議会選挙でPVV（自由党）、VVD（自由民主国民党）、BBB（農民党）、NSC（新市民党）に投票した多くの人々が、今回の選挙では投票所に足を運ばず、新右翼連立支持者の多くが投票してない傾向にあった。投票しなかった主な理由は、欧州の政治に対する関心の欠如、欧州の政治に対する信頼の欠如、誰に投票すべきか分からないという意見が大きい。

出口調査によると、2024年の欧州議会選挙ではオランダの有権者の46.8％が投票を行ったとされている。

過去の投票率との比較

2019年の前回の欧州選挙では、オランダの有権者の約41.93％が投票。その5年前の選挙では37.32％、2009年の投票率は36.75％であった。これらの数字と比較して、2024年の投票率は著しく高くなっている。

オランダのEUの政治に対する関心事

移民と医療に続いて、有権者がEUの民主的性格、経済、テロ対策および組織犯罪との戦いに関心を示した。農業やウクライナ戦争に関する関心はそれほど高くない結果となっている。多くのオランダの有権者は、脱税、テロリズム、デジタルセキュリティ、移民の分野でより多くの関与を望んでいる。

オランダの移民問題の現状

オランダは中東やアフリカからの難民や亡命希望者の受け入れを続けている。しかし、その数が増加するにつれ、社会的、経済的な負担が増加し、地方自治体や地域コミュニティへの影響も顕著になっている。多くのオランダ人は、EUが難民の分配や受け入れに関するより効果的な政策を導入することを望んでいる。

オランダの医療問題の現状

2024年の欧州議会選挙において、オランダの有権者は医療問題に強い関心を寄せられている。地方部の医療施設の充実、アクセスの改善、医療費の抑制、高齢者医療の充実、精神的健康のサポートなど、様々な課題に対してEUがどのように対応するかが注目されている。