2022年2月、アムステルダムの中心部にある賑やかなエリア、ライツェ広場にあるアップルストアで、世界中の注目を集める人質立てこもり事件が発生。アムステルダム出身の27歳の男が、ピストルと自動小銃を携えて店内に突入し、44歳のブルガリア人男性を含む複数の人質をとり店内に立て篭もった。当時、店内にいた人の中にはトイレなどに隠れて身を潜めていた人もいたという。警察との対峙は約5時間にわたり続き、人質が店舗から逃げ出した際に人質を追いかけてた犯人は警察車両によってはねられ、その場で取り押さえられ事件は劇的な終結を迎えた。
当時、アップルストアの周辺は閉鎖され騒然となり、多くの警察車両が店舗周辺を囲んだ。また現場には、特別警察の戦術チームなど特別警官も集結。事件中、犯人は警察に自ら連絡を取り、2億ユーロの暗号通貨での身代金と建物からの安全な退去を要求。さらに、犯人は自身が爆発物を身に着けていると脅したが、逮捕時に爆発物は発見されなかった。犯人は病院に搬送されたが翌日に負傷により死亡。
当時、店内には約70人がおり、警察と犯人のやり取りが続く中、数人が犯人の目を盗んで徐々に店外へと避難。人質の一人が警察のロボットが犯人に水を届ける際に脱出することに成功し、それが事件終結のきっかけとなった。
事件の時系列
- 夕方6時頃: 犯人がアップルストアに侵入し、人質を取る。
- 犯人の要求: 身代金として2億ユーロの暗号通貨を要求し、警察に連絡。
- 警察の対応: 現場に到着し、犯人と交渉を開始。
- 人質の脱出: 夜10時30分頃、警察ロボットが犯人に水を届ける際、人質の一部が脱出に成功。
- 犯人の逮捕: 人質が脱出したのを追いかけた犯人を、警察が車で突撃し、逮捕。
- 事件の終結: 事件は約5時間後に終了。犯人は病院に搬送され、治療を受けるも翌日に死亡が確認された。
- 後処理: 事件中、約70人が店内から安全に避難。アップル社と警察は従業員と顧客の安全が確保されたことを確認し、感謝の意を表明。
事件後、犯人は一部始終をボディカムで撮影していたことが明らかになった。その映像はドキュメンタリー「De Gijzeling in de Apple Store」(アップルストアの人質事件)で視聴することができる。また、今月初めにはNetflixがこの人質事件についての映画を制作していることも発表された。この映画がストリーミングサービスにいつ登場するかはまだ明らかにされていない。