ゴッホ美術館の職員が、ポケモンとのコラボレーションで販売されていたピカチュウの絵画を密かに転売。大好評であった裏で職員を狂わせた今回のコラボレーションの展覧会。

オランダのアムステルダムにあるゴッホ美術館で昨年、ポケモンとゴッホのコラボーレーションの展覧会が開催されたことが大きな話題となり、SNS上での大きな注目を集めた。これにより、美術館の来館者数が急増、同時に大混乱も引き起こし問題となった。

プロモーションの一環として、ピカチュウのポケモンカードが、美術館の展示を鑑賞後、希望する来館者に配布されていた。しかしこのポケモンカードを転売目的で手に入れようと、偽造された美術館のチケットやその他の方法で、何度も美術館に入ろうとした人が多くいることが報告された。また数人の職員がポケモンカードの在庫の箱を横領、またその他、数人の職員が展示会のチケットを入手する方法に関する内部情報を知人らに提供するなどの不適切行為により停職となったことが明らかになった。

そして新たに判明した不正は、美術館内のショップでは期間中にピカチュウがゴッホの絵画風に描かれた絵が販売されていたが、これらの絵が一部の美術館の従業員によって高額で転売されていたことが明らかに。

ポケモンファンやコレクターは、美術館内のショップでのピカチュウの絵の販売が非常に不規則であったと報告している。購入を希望した人によると、ショップに展示されている特定の絵はすでに「予約済み」と従業員から言われたという。しかし、美術館の広報によると、実際には予約することは可能ではないと語っている。

このピカチュウの絵画は美術館で約120ユーロで売られていた。その後、eBayなどの販売プラットフォームで1,200ユーロから2,500ユーロで販売されている。これは利益を生み出すビジネスとなり、その結果、需要が高まり、さらに混乱が生じていった。

期間中に美術館を訪れた来館者に、美術館の従業員によって直接声をかけられ、ピカチュウの絵にどれだけのお金を使うか尋ねられたことがあるとも報告される。ある来館者は絵の購入のために約1,600ユーロを支払ったと言われている。また、従業員が絵画の取引について連絡を取り合うために、来館者に個人的な電話番号を渡したとも報告されている。

ゴッホ美術館とポケモンのコラボレーションの展示会は、ゴッホ美術館の開館50周年を記念して、9月28日から1月7日まで開催された。しかし同イベントが開幕してから連日、美術館のショップにコラボグッズを手に入れようと大量の人が押し寄せ、展示会のチケットは完売し、オンラインで法外な価格で転売されており、来館者に配布されていたピカチュウのポケモンカードカードはオークションサイトで頻繁に販売され、100ユーロ以上で落札されることが多く問題となり美術館はカードの配布を安全上の問題を理由に配布を中止することとなった。

この一連の出来事は、アートとポップカルチャーの融合がいかに大きな注目と熱狂を生み出すかを示す一例となった。美術館としては、このようなプロモーションが期待以上の反響を呼んだ一方で、組織内の監視と管理の強化が必要であることを痛感することになった。

オランダのゴッホ美術館で開催されたポケモンの展示で数人の職員がピカチュウのポケモンカードの在庫の箱を横領、また他の職員が不適切行為により停職。
オランダ発、孤独と戦う「緑の買い物かご」の取り組み。スーパーマーケットで特に高齢者に向け他の人と会話を楽しむ為の試み。
クロワッサンとオランダの伝統的なお菓子のトンプースが融合した「クロンプース」がTikTokで話題。
オランダのスーパーマーケットではセルフレジの導入以来、万引きが大幅に増加。一方でレジが必要ない無人レジの店舗も登場。
上部へスクロール