2023年12月中旬、オランダのアムステルダムにあるゴッホ美術館が、ポケモンとのコラボレーションの展示期間中の不適切な行為により、4名の職員を停職処分とした。このニュースは地元新聞によって報じられ、これらの職員は、人気となっていた展示会の稀少なチケットを入手する方法に関する内部情報を知人らに提供し、さらに1名の職員がポケモンカードの箱を横領したとされている。
このゴッホとポケモンのクロスオーバー展示では、オランダの画家のゴッホの特徴的なスタイルで描かれたポケモンの絵画6点が展示されていた。この展示では有名なゴッホの自画像の様に表現されたピカチュウのレアカードを手に入れようとする来館者の間で大きな騒動を引き起こした。
ポケモンカードは、美術館の展示を鑑賞後、希望する来館者に配布されていた。ポケモンとのコラボレーションは多くの子供達に喜ばれ、芸術にふれて、興味を持ってもらう機会として期待されていた。
しかし同イベントが開幕してから連日、美術館のギフトショップを荒らしたり、ピカチュウのポケモンカードをより多く集めようと、偽造された美術館のチケットやその他の方法で、何度も美術館に入ろうとした人が多くいることが報告されている。美術館は個別の事件については明らかにしていないが、美術館の出口の外には連日、美術館の来館者が立ち去る際に現金をちらつかせ、このポケモンカードを買おうとする集団が目撃されている。時には嫌がらせのようなこともあり問題となった。その後、同美術館は安全上の問題を理由に配布を中止。
中止される前は、展示会のチケットは完売し、オンラインで法外な価格で転売されており、ピカチュウのポケモンカードカードはオークションサイトで頻繁に販売され、100ユーロ以上で落札されることが多く問題となり美術館はカードの配布を中止することとなった。
停職された職員には、セキュリティやロッカールーム、レジで働く従業員が含まれていると伝えられている。また停職された職員の一人は25年間美術館で働いていたとのことである。
美術館の広報担当者は、「個々の従業員については決してコメントしないため、詳細は提供できない。ただし、彼らが規則に従わなかったため、彼らとの別れを告げたことだけは言える。」とコメントしている。
ゴッホ美術館とポケモンのコラボレーションの展示会は、ゴッホ美術館の開館50周年を記念して、9月28日から1月7日まで開催された。