オランダの支払いシステム 「iDeal 」が 欧州銀行による買収を経て「Wero」となる。2025年頃に「iDeal 」は段階的に廃止される予定。

オランダではVISAやMastercardよりもデビットカードの支払いシステム「 iDeal 」が主流となっている。iDeal は2005年以来、すべてのオランダの銀行のオンラインバンキングシステムを一本化して運用されてきた。しかし、European Payments Initiative(EPI)によるオランダの決済システムiDealの買収が完了し、iDealは欧州の決済システムと新しいデジタルウォレットの基盤となっていく。これらはWeroと名付けられ、2025年からiDealに取って代わる。Wero の導入により、大きな変更が予定されている。

  1. なぜ iDeal から Wero に変わるのか?

買収されましたiDeal は、今後ヨーロッパ全体で使用される新しい支払いシステムの基盤として機能することになり、ヨーロッパで統一された単一の決済基準を開発したいと考えられている。この新しい決済プラットフォームは、アップル、グーグル、ペイパル、クレジットカード会社などの決済ソリューションに代わる欧州の選択肢となる可能性がある。

この新しいシステムが提供する大幅な拡張と新機能に鑑み、EPI はそれに新しい名前を与えることを決定。「Wero」は、「we」(共同のヨーロッパを表す)と「Euro」を組み合わせたものである。

  1. iDeal はいつ Wero になるのか?

iDeal から Wero への移行は、2024年中盤にベルギー、フランス、およびドイツで開始され、その後、オランダに拡大されます。これらの国々が選ばれた理由は、これらの国がヨーロッパ全体の非現金支払いの半数以上を占めているからとされている。Wero はその後、他のヨーロッパ諸国にも拡大する予定。オランダのiDealユーザーにとっては、当面は何も変わらず、Weroは、おそらく2025年から徐々にiDealに取って代わる見込みである。

Wero は銀行のアプリを通じて利用できるほか、Android と iOS 用の単独の Wero アプリも提供される予定。2025年までに、iDeal は段階的に廃止されていく。EPIは、この移行がビジネスや消費者に問題を引き起こさないことを保証しており、支払いサービスはそのまま利用可能であると述べている。

  1. Weroは新機能を提供するのか?

最初は、Wero は iDeal と同様にオンライン支払いを行うことがでる。そして、Wero には Tikkie や Google Wallet などのサービスと競争するための追加の機能が組み込まれる予定である。

Wero を使用して個人間の支払いを行ったり、実店舗での支払いにアプリを利用したりすることができ、定期購入、分割払い、予約、代金引換など、さまざまなタイプの取引を可能にすることを目指している。

EUの電子渡航認証システム、ETIAS(エティアス)の施行が再度延期。ETIAS(エティアス)とは!?導入開始時期や知っておくべきコト。
オランダでの11月22日の注目の総選挙が迫る中、有権者が最も気にかけている関心事は購買力、移民、そして医療制度。
Appleの新システム「Tap to Pay」がオランダでサービス開始。iphone自体が決済端末に。
上部へスクロール