国際環境NGO・グリーンピースの調査によると、夏休みに飛行機を利用する場合、鉄道を利用する場合の半分の料金で済むと発表。オランダのスキポール空港が夏休み期間中に1日平均68,000人が利用し、飛行機は電車に比べて時間とお金の節約になると多くの旅行者に認識されている。
グリーンピースは、ヨーロッパ全土の112路線の異なる時間帯の料金を調査した。鉄道の方が安いのは23路線だけだった。また、飛行機は電車よりもはるかに安いことが多い。バルセロナからロンドンへの旅は、鉄道の方が飛行機の約10倍も高い。
欧州連合(EU)の環境機関によると、航空機による移動は、乗客1人あたり1キロメートルあたり、列車による移動の約5倍のCO2を排出するという。グリーンピースによれば、これは「非常に保守的な見積もり」だという。気候変動の結果であるヨーロッパ各地の森林火災や熱波を指摘し、汚染をもたらす航空旅行が低価格で促進されるのは異常だと訴えた。また航空会社は灯油に税金を払っていない。航空券には付加価値税がかからないが、例えばオランダの鉄道旅行者は、鉄道の切符に9%の付加価値税を支払っていると主張。
オランダ鉄道・NSの国際列車チケットは他のEU鉄道会社よりはるかに高いことが多い。例えば、アムステルダムからブダペストまで列車で移動する場合、ハンガリーのMAV-Start社の方がNS社より40ユーロ近く安い。NS社はアムステルダムからブダペストまで約110ユーロ。MAV-Start社では、予約時間にもよるが、同じ列車で同じ時間帯に同じ所要時間で約66ユーロである。
近年、鉄道を利用した旅行を促す流れがあるが、その為には料金の見直しや、チケットの購入システムをよりシンプルにするべきとの声が多く、課題はまだまだ多い。