昨年のスキポール空港のスタッフ不足に起因する混乱は、明らかに利用者に悪印象を残している。スキポール空港は、「世界の空港トップ100」ランキングで14位も急落し、2022年の15位から今年は29位まで落ち込んだ。
スキポールは1999年にベストエアポートのタイトルを獲得し、2004年と2013年には3位となった。今年はシンガポール・チャンギ空港が2020年以来初めて、スカイトラックスが1999年にランキングを開始して以来12回目の受賞となった。カタールのハマド国際空港は、1つ順位を下げて2位となった。フランスのシャルル・ド・ゴール空港は5位に捲り込み、ヨーロッパで最も評価の高い空港となった。また東京の羽田空港は3位にランクインした。
世界空港ランキングは、毎年行われる世界最大規模の空港満足度調査における顧客投票に基づく。スカイラックスは550以上の空港の顧客サービスや施設を評価し、世界の空港業界の品質ベンチマークとされている。
昨年はスキポール空港にとって困難な年であった。セキュリティのスタッフ不足による混乱に始まり、5月の連休の最初の週末には手荷物係による予告なしのストライキが発生。その後、空港は立ち直れず、夏休みシーズンには長蛇の列と欠航が続き大混乱となった。
スキポール空港は、警備員や手荷物係が対応しきれないほどの旅行者が発生しないように年間を通じて何度も出国者数を制限せざるを得なくなった。この問題により、同空港は昨年、7700万ユーロの損失を計上した。
2月、スキポール空港は、4月と5月の学校休暇期間中、航空会社に乗客の総数を制限するよう再び強制する計画を発表。この削減により通常時と比較して、約5,000人の乗客が減少することになる。