2022年、オランダ経済が4,5%成長。成長要因は個人消費の増加など。

オランダ統計局(CBS)が発表した数字によると記録的なインフレ率にもかかわらず、2022年の最終四半期にオランダ経済が0,6%成長し、オランダは不況を回避することができたことが明らかになった。

コロナウイルスの大流行、ロシアのウクライナ侵攻、エネルギー危機の間で、多くの人がオランダが不況に向かうと懸念した。しかし、CBSが発表した速報値では、これまでのところ、オランダは景気後退をうまく回避していることが明らかになった。

昨年の第3四半期はオランダ経済が0.2%縮小したが、2022年の最後の3ヶ月は国内総生産(GDP)が0.6%増加し、待望の景気浮揚がもたらされた。オランダが景気後退に分類されるには、少なくとも2四半期連続でGDPが減少することが目安であった。

しかし、CBSが発表した暫定値では2022年のオランダ経済は合計4.5%成長し、今世紀に入ってから2番目に高い数字を記録した。2020年の経済成長率は3.9%で、2021年は4.9%であった。

CBSによると、昨年末の成長は、家計消費の増加(第3四半期比0,9%増)に大きく起因しているという。物価が上昇しているにもかかわらず、人々の文化・娯楽活動、レストランなどの外食、交通・通信を含む多くのサービスに対して消費は増加した。

オランダ政府による支出も0.4%増加し、固定資産への投資も0.5%増加。特に住宅とインフラへの投資が増加した。またオランダからの輸出は第3四半期と比較して2,4%増加し、輸入は2,2%の増加にとどまった。これはオランダの貿易は成長に対してプラスに寄与したということである。

オランダはヨーロッパで最も高いインフレ率を記録したにもかかわらず、2022年末の経済成長率は近隣諸国の報告値より平均0.6%高かった。フランスとベルギーは第4四半期にわずか0.1%の経済成長を記録し、EU最大の経済大国であるドイツは0.2%の経済縮小を記録。またEU圏の平均的な経済成長率は0%であった。

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