オランダの人口は主に移民と長寿によって、今後50年間増加し続けると予想されている。2070年までにオランダの人口は2070万人になるとオランダ統計局(CBS)が報告。2040年には人口の4分の1が65歳以上となる。80歳以上の人口は今後20年で倍増する。
統計局は、今年の人口増加数は22万7000人に達すると予想している。これは2021年よりも11万1000人多い。オランダの人口は2024年に1800万人の大台を超え、2034年には1900万人になるとCBSは予測している。
今後数年間は比較的早く人口が増加するが、その後は増加率が鈍化するとCBSは予測している。現在の予測によるとオランダは2056年に人口2000万人を突破する。
過去数年間、オランダの人口は主に外国人移民によって増加したが、今後もそうである可能性が高いとCBSは予想。もう一つの重要な要因は、人口の高齢化である。人々はますます長生きするようになったので、自然成長計算(生まれた子供の数から死亡した人の数を引いたもの)がプラスに転じつつある。コロナウイルスのパンデミックでは多くの高齢者が亡くなった為、CBSは今後数年間は死亡者数が少なくなると予想。2025年からは、死亡者数は再び着実に増加すると思われている。
オランダの65歳以上の住民の割合は、2022年末の20%から2040年頃には25%に増加する見込み。これは戦後のベビーブームと1960年代の大量出産の結果であり、また寿命の上昇でもあるとされている。
80歳以上の高齢者は今年末の90万人から2043年には170万人と、今後20年間で倍増する。その後も増え続け、2054年頃には最大210万人になるという。
20歳から65歳のオランダ住民の割合は、2021年末の59%から2070年には53%に低下する。0歳から20歳の若者の割合は21%程度で安定的に推移する予測がされている。