オランダ統計局(CBS)が発表した最新の数字によると2022年第1~3四半期のオランダの人口は、ウクライナ戦争の勃発に伴う移民レベルの上昇などにより、大幅に増加したことが明らかとなった。
データによると、10月初旬のオランダの人口は1780万人に達し、2022年オランダの人口は191.000人の増加を記録した。これは前年同期の2倍以上の増加であるとCBSは指摘している。
この増加の大部分は、オランダに永住または一時的に移住する人の数が増えたことに起因。2022年の値では、年初9カ月で318.000人弱がオランダに移住し、そのうち約32%がウクライナからの移住者であった。
ウクライナ難民の多くは、アムステルダム、ハーグ、ロッテルダム、アルメレといった都市の自治体に移住。全体としてオランダの首都は1月から9月末までの間に35.290人の人口増加を記録した。アムステルダムの新住民の7,000人以上が海外からの移住者で、その多くが市内の大学で学んでいるという。
オランダでは近年、出生数が減少し、死亡数が増加している。同様の傾向はヨーロッパ全域で見られ、人口の高齢化とコロナウイルスの大流行が終わったことで、ドイツやスイスといった国々では出生率が低下。
2022年前半、オランダでは出生率の低さと死亡率の高さから自然増加率がマイナス(出生数より死亡数が多い)になり、CBSによると2022年に記録した自然人口増加は2.500人の増加しか占めていない。
2021年に発表された人口予測によると、オランダの人口は2026年には1800万人に達し、2061年には2000万人になる見込みである。